The 習慣の1日

The 習慣の一日 科学技術

毎日実践していて、このブログでも紹介してきた習慣たちを「The 習慣の1日」としてまとめてみました。ルーチン化すると長続きするものですね。改めて感慨深いものがあります。確かに体調がよくなりました。何か参考になれば幸いです。

夜明けとともに起床

毎日5時に起床しています。ヒトの体温は夜明け前が一番低く、日の出とともに体温が上昇に転じます。ですので、日の出を基準にした概日リズムが体内時計の基本のきです。日本を含む中緯度の国では季節により日の出時刻が変わりますが、時計の発明以降、ヒト社会は時計を基準にして動いているので、私は起床時刻を一定にして、凡そ日の出時刻に近くなるようにしています。

曇りや雨の日もあるでしょう。日の出の光には頼れません。そのような時は、多分古代人は鳥のさえずりなど自然の音で目を覚ましていたのでしょう。現代人、特に都会に住む人は、そう都合よく朝に鳥がさえずるようなところに暮らしていません。

私もそうです。ですので、カッコウのさえずりをスマホにダウンロードして、毎朝5時に目覚まし音として鳴らしています。目覚まし時計のような人工音で叩き起こされると、ヒトの呼吸数や心拍数は急に跳ね上がってしまうことが知られており、寝起きからいきなりストレスを受けてしまうからです。

同じ電子音でも自然の音を音源にした音の方が、確かに穏やかな心地で目を覚ますことができるようになりました。

朝食は自前の1食で完全栄養食

朝食は自前の1食で完全栄養食です。食品添加物を避けるために、加工食品はなるだけ買わないようにして、できるだけ素材から調理するように心がけています。厚労省が発表している『日本人の食事摂取基準』を目安にして、必要な栄養成分を摂取できるように、いろいろな食材を組み合わせています。

和食はいろいろな面でよく考えられていて参考になります。試行錯誤すると分かりますが、調整していくと自然と和食に寄って行くのが分かります。

納豆などの発酵食品で腸活ができますし、大豆製品でタンパク質を摂取して、魚のアラなど魚介類で抗炎症作用があるオメガ3脂肪酸を摂り、海藻でミネラルと水溶性食物繊維を充足させています。おまけに、小麦ではなく米を食してグルテンフリーです。精進料理だけでお坊さんが長生きしていることに合点がいきます。

極めつけはぬか漬けです。大人の腸活でスターはビフィズス菌や乳酸菌というよりも酪酸菌です。酪酸菌を摂取できて手軽に入手できる食材はぬか漬けと言われています。その酪酸菌が水溶性食物繊維をエサにして生み出すのが酪酸です。酸性に弱い悪玉菌を退治してくれるだけでなく、酪酸そのものが大腸の腸壁細胞のエネルギー源になる上、脳内の慢性炎症を鎮めてくれる効果があり、認知症予防にもなるのです(参考文献1)。驚くべき効果です。

1日2食に抑えて糖質制限

毎日2食を実践しています。ですので、自ずと一日3食の人に比べて、糖質の摂取量は3分の2に減ります。朝食は小さなおにぎり1個分の発芽玄米と白米のミックスか、そうでなければ同じような量のオートミールです。昼食は外食です。食品ロスをなくために、お店から出されるものはすべて平らげるようにしています。ですので、普通の茶碗一杯分食べます。

1日の糖質の量は凡そ100g程度だと思います。多過ぎず少な過ぎずちょうどよいぐらいだと思います。糖尿病は本当に危険な病気なので、血糖値のコントロールは最重要と考えています。

糖質制限はよいことづくめです。体の慢性炎症がなくなったり、昼間眠くならずにすみますし、認知症予防にも効果的です。

10分昼寝で午後リフレッシュ

糖質制限で昼間眠くなりにくいですが、午後も元気よく働くには、昼寝してリフレッシュするに限ります。しかしぐっすり眠ると、夜の睡眠が浅くなるのでよろしくありませんし、そんな時間もないでしょう。ということで、10分昼寝がお勧めです。進学校の福岡県立明善高校が「午睡タイム」を導入して以降、難関大学への進学率を飛躍的にアップさせたのは有名な話です。大人は仕事の作業効率が上がるでしょう。

昼食後に16時間断食に突入

そして昼食を最後に固形物は一切口にしません。就寝時間を含めて16時間以上断食します。12時間を過ぎた辺りからオートファジーが発動されて、体が修復モードに入ります。体温を下げることで体の中でガラクタになってしまったタンパク質を分解して再生する動きがかかります。

睡眠中は深部体温を36℃ぐらいまで下げるので、オートファジーなどの修復モードを全開にするために、①エネルギーを断ち、②体温を下げ、③熟睡する、を合わせて同時に実践すると効果的なはずなのがお分かりになるでしょう。

深部体温を十分に下げるには、入浴が効果的です。風呂上がりにすぐに床に就くのは、速やかに入眠するためには逆効果です。できれば風呂上りから2時間後に就寝したいのですが、なかなか時間管理上難しく、現在は1時間程度が関の山です。

しかし断食といっても、さすがに喉は乾きますので、水は飲みます。ここで登場するのが浄水器の水です。

浄水器の水はいいです。何がいいかというと、水道水を浄水器に通すだけですので、ナチュラルミネラルウォーターよりコストが安く済みます。安全性は日本の水道水なので、太鼓判を押していいでしょう。

幼い頃に井戸水で育ったせいか、ピロリ菌が胃に住み着いていました。除菌して胃炎がなくなり、至って快調になったので、もう後戻りしたくありません。生まれた時から水道水で育った人はピロリ菌を保菌していません。それもあって、水道水にこだわっています。

その水道水をより安全でよりおいしく飲めるようにする工夫が浄水器なのです。

脱石鹸で入浴し、枕なしで就寝

就寝1時間前に入浴するのですが、最近は完全に脱石鹸です。石鹸はおろか名前を変えたボディーシャンプーやシャンプーの類も一切使わなくなりました。現代の生活様式を一旦カッコに入れて、「これ、本当に必要なのだろうか」と考えることが大事なことと思います。

哲学の世界でフッサールが始めた現象学というものがあります。いわゆる色眼鏡をなくして知覚するものそのものをありのままに捉えるところから始めようということです。

脱石鹸を始めた結果、手指の湿疹やニキビ、できものなどの肌のトラブルがなくなりました。垢や皮脂を落とすのに、界面活性剤である石鹸、その他洗剤はヒトの体には強すぎるのです。皮膚の最前線を守る善玉常在菌もろとも洗い流されるので、皮膚のバリア機能がズタボロだったのでしょう。

体を洗うにはタオルも不要です。タオルで機械的にゴシゴシやるのも、皮膚のバリア機能に損傷を与えます。

ではどうやって洗うかというと、手と指を使ってお湯で洗うのです。これだけで必要以上の皮膚にダメージを与えずに、垢や皮脂を洗い流すことができます。体が臭うのではないかと心配になりますが、やってみて家族や友人の誰からも「臭い」と言われたことはありません。お金と時間の節約になりますのでお勧めです。

そして、一日の最後に枕をせずに横を向いて寝ます。不思議なことに、動物の中でヒトだけが仰向けになって寝ます。正確にはヒトでも野生で生きる先住民族は動物と同じで横を向いて寝ます。野生では仰向けほど無防備なことはありませんし、横向き寝が脳の掃除に最適であることがマウスの実験で分かっています。腰痛にとっても仰向けで寝ることにメリットを見出せません。

思い立ったが吉日

最後になりますが、一日の起きている時間帯はほぼ立ったままで過ごしています。最初は辛かったですが、もはや自分から椅子に座ろうと思うこともなくなりました。乗り物に乗っている時は、立っていると急停車などした場合に致命的な怪我になりやすいですし、立ち食いはお行儀が悪いので、座りますが、それ以外ではほぼ立ち通しです。

50歳を超えた頃から、急速に足腰が衰え始めます。平地を歩いていて躓くという経験をし始めるのもこの世代です。『ゾウの時間ネズミの時間』の中で出てくるヒトは生物の一般的な寿命の法則から逸脱しています。社会的動物でなければ、ヒトの一生は信長ではありませんが、人生50年がいいところなのかも知れません。

思い立ったが吉日です。上で述べたことは、どれ一つとっても簡単に始められるものばかりです。そして効果が目に見えてあります。確かに体調がよくなりました。人生100年時代でどれだけ健康寿命を延ばせるかやってみたいと思い始めしました。どれか一つでも参考になれば幸いです。

[参考文献]

  1. Matt SM, Allen JM, Lawson MA, Mailing LJ, Woods JA and Johnson RW (2018) Butyrate and Dietary Soluble Fiber Improve Neuroinflammation Associated With Aging in Mice. Front. Immunol. 9:1832. doi: 10.3389/fimmu.2018.01832

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