シナモンでHbA1cを下げられるか

cinnamon 科学技術

空腹時血糖値は問題ないのに、長期的な血糖値を見る指標とされるHbA1cが黄色信号のため、どうにかならないか調べたところ見つけました。シナモンです。わずか500 mgでも効果があるので、シナモン・パウダーを料理に振りかけるだけです。しばらく試します。

シナモン=桂皮

シナモン (cinnamon) は日本語では桂皮(けいひ)、中国語でも読み方は当然違いますが、同じ漢字で桂皮(guìpí)です。

スペイン語とポルトガル語では”canela”です。見た目の”管”というままな響きです。

コーヒーにシナモン・パウダーをパラっと降りかけて甘い香りづけをしたりしますね。スパイスとして有名です。

その他古来から消炎作用があることが知られており、漢方薬でも定番で配合されます。風邪薬に配合されているのをよく見かけます。古代エジプトではミイラの防腐剤として使用されていました。江戸時代に日本がそのミイラを輸入して薬として用いていました。もしかしたら、シナモンの薬効だったのかもしれません。

今では、チョコレートやスナック菓子、アップルパイなどいろいろな食品に香りづけのために添加されています。京都名物の生八ツ橋にも入っていますね。ですので、食品安全性という観点では安心できます。ただし、糖尿病予備軍にとっては禁忌以外の何物でもない食品だらけですが…

もちろんどれだけとっても大丈夫というわけではありません。シナモンに含まれるクマリン(coumarin)と呼ばれる成分が肝機能障害を引き起こす可能性があるからです。とは言え、スパイスとして少量振りかけるだけのシナモンです。サプリメントで大量に摂取するのでなければ、問題になりません。ですので、食品業界も気にせずシナモンをスパイスとして使っているのです。

シナモンは糖尿病予備軍の希望の光になるか

そのシナモンが、HbA1cが正常値上限の6.0付近をさまよっている糖尿病予備軍にとって、希望の光にかるかもしれないのです。韓国の慶熙大学校の研究です。同じアジア人を被験者にした研究結果なので、日本人にも十分に参考になると思われます。

54人の被験者を同数の2つのグループに分けて、それぞれのグループにシナモンカプセル500mgまたは偽薬を1日3回、12週間投与し続けました。その結果、偽薬のグループに比べて、シナモンカプセルを与えられたグループはHbA1cの値が0.2だけ低下したのです(1)。

6.0前後の値からの0.2低下なので、大きいと思います。本研究ではシナモン投与期間は12週間と比較的短かったので、もっと長い期間シナモンを摂取し続けたらどうなるのか興味津々なところです。

自分で実験開始しました

そこで、自分を使って実験を開始しました。シナモン・パウダーを買ってきて毎朝の食事に振りかけています。何とかHbA1cを低位安定させたく、座る時間を極力少なくするなどの努力をしているのですが、なかなか結果が出せないでいます。シナモンが最終手段になればよいと願っています。

シナモンを試した私の一年後が下のスライドショーのようになることを期待しています。

[参考文献]

  1. Giulio R Romeo, Junhee Lee, Christopher M Mulla, Youngmin Noh, Casey Holden, Byung-Cheol Lee. Influence of cinnamon on glycemic control in subjects with prediabetes: a randomized controlled trial. Journal of the Endocrine Society, 2020; DOI: 10.1210/jendso/bvaa094 ↩︎

コメント

タイトルとURLをコピーしました