脳にも炎症を起こすグルテン

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ヒトではなく、マウスの実験ですが、グルテンが脳の視床下部にある弓状核と呼ばれる部位に炎症を起こすことが分かりました。弓状核はホルモン中枢なので、未解明ですが、心身へ様々な影響を与えている可能性があります。主食はグルテンフリーの米にしましょう。

グルテンの悪影響

これまで明らかになってきたグルテンの五大悪影響は、セリアック病、非セリアックグルテン過敏症、疱疹状皮膚炎、グルテン失調症、小麦アレルギーだそうです。非セリアックグルテン過敏症に分類される中に片頭痛が含まれます。慢性的な片頭痛持ちだった嫁にグルテンフリーを勧めて、試してもらったところ、大当たりでした。今ではすっかり良くなり笑顔が戻りました。

なるほどそんなに効果があるのかと私もグルテンフリー始めたところ、両手の指の股がいつもジュクジュクと心身が出ていたのがなくなりました。疱疹状皮膚炎の一種だったのかもしれません。他にも片頭痛ほどではありませんが、左の後頭部が重くなることがあったのですが、それも起こらなくなりました。実に快適です。

生活の質に大きく関わるようなものからそれほどでもないにしろ気になる体調不良まで、結構グルテンが関わっていそうだというは分かっていました。これが腸壁や腸神経に炎症を引き起こすことは分かっていました。オタゴ大学の研究チームによるマウス実験ですが、今回初めて脳にも炎症を起こすことが分かったのです。しかも、脳の視床下部にある弓状核と呼ばれる部位に炎症を起こすことが分かりました(文献1)。

弓状核はホルモン中枢です。体のいろいろな臓器にホルモンを作れと命令するための放出ホルモンを作っています。成長ホルモン、甲状腺ホルモン、性ホルモンなどです(文献2)。グルテンがここに炎症を引き起こすということは、心身に何らか変調をきたしても不思議ではないでしょう。

飽和脂肪酸とグルテンがタッグを組むと極悪同盟に

実験結果によると、他にも、飽和脂肪酸もグルテンと同じように、視床下部の弓状核に炎症を引き起こすことが分かります。飽和脂肪酸はマウスを太らせる結果にもつながるので、更にたちが悪いです。

そして、飽和脂肪酸とグルテンがタッグが組むと極悪同盟になります。炎症が顕著にひどくなります。バターたっぷりのクロワッサンが好きでした。バタークッキーも大好きでした。しかし、もう一生の別れを告げます。

脂の乗った和牛ステーキとパンは、食欲をそそる非常に相性がいい組み合わせです。止めます。その時は幸せな気分になると思います。後先を考えなければ。人生には探せば他にもたくさん幸せな気分になれることが満ち溢れています。それらを探すことにしました。

贅沢するなら寿司ということで

ちょっと贅沢するなら、寿司でしょう。脂が乗ったネタに酢飯の組み合わせなら、グルテンは入っていませんし、飽和脂肪酸よりも不飽和脂肪酸が圧倒的に多くて安心です。

寿司はよく考えられています。酢飯は白米よりはGI値が低いですし、ビタミンとミネラルが豊富な海苔や大葉を使った海苔巻きやしそ巻きもあります。がりは生姜です。生姜は漢方薬には欠かせない文字通り医食同源の食材です。ワサビは海苔と大葉の不得意分野を補うような栄養素に強いです。

何かパッと行きたいときは、寿司屋にすることにします。

[参考文献]

  1. Mohammed Z. Rizwan, Romy Kerbus, Kaj Kamstra, Pramuk Keerthisinghe, Alexander Tups. Dietary wheat gluten induces astro‐ and microgliosis in the hypothalamus of male mice. Journal of Neuroendocrinology, 2023; DOI: 10.1111/jne.13326
  2. 犬束 歩, 山中 章弘. 視床下部. 脳科学辞典, 2012; DOI: 10.14931/bsd.1033

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