立ち上げ期に最適なDuolingo

フラッシュカード 習慣

ゲーミフィケーション ”Gamification” という言葉があります。ゲーム感覚を取り入れて、ゲームとは別のことを楽しくやれるようにすることを指しています。Duolingo はまさにそんな語学学習用のアプリケーションです。

すぐに始められる気安さ

Duolingo はゲームのお面をかぶっていますが、列記とした語学学習用のアプリケーションです。スマホとPCの両方でユーザインタフェースも統一されており、あまりまごつかずに手軽に遊べる、いや、勉強できます。有料プランもありますが、基本無料アプリです。

元来、私は時間をかけても後に何も残らないのでゲームの類はしない人ですが、この Duolingo は飽きさせない仕組みが盛りだくさんで、初めて学ぶ言語の単語と簡単な文法をコツコツ積み上げ方式で楽しく勉強できるので、立ち上げ期に最適のツールと思います。

課題をこなしていくと、経験値を意味する “XP” と ショップでアイテムが買える “Lingot” が貯まっていきます。”Lingot” で買えるアイテムは、途中で応援団として登場してくるマスコットのフクロウ “Duo” の着せ替えや週末も忘れず毎日1週間続けられたら “Lingot” が2倍になる掛け金などです。一番必要になってくるのは、ハート❤でしょう。1日5つしか与えられません。問題を間違えると1つずつ数が減っていきます。全部なくなると、350 Lingot で買うか有料プランを選ぶかの選択肢が表示されます。

英語以外の言語は英語でその言語を学ぶことになる

英語は日本語のユーザインタフェースがあるので、日本語で英語を学べます。うちの子供たちも使っています。

一方、その他の言語は基本的に英語でその言語を学ぶことになります。アメリカの会社が運営しているので当然のことと言えば当然です。しかしそれを逆手にとって、ある程度英語ができる人は英語の勉強もできるわけです。

例えば、現在 Duolingo を使ってスペイン語の勉強に取り組んでいますが、以下の例はちょうど今日出てきた表現です。「審判はコロンビア・チームのゴールキーバーを退場させた(放り出した)」を、単語を並び替えてスペイン語作文させて、答え合わせの時に正答として英訳が表示されるものでした。

この語順並べ替え問題のスペイン語の正解は、

“El árbitro echó al portero del equipo colombiano.”

でした。これを英語にすると、

“The referee threw out the goalkeeper of the Colombian team.”

となります。

サッカーの試合などで審判が選手にレッドカードを出す時は、スペイン語の “echar alguien” に「誰々を放り出す」という比喩的な意味合いがあり、同様に英語でも口語表現として “throw out someone” と言うことが分かります。こういうことを知ると、言葉づかいに欧米に共通した発想があるのだなと分かって、なかなかおもしろいです。今回の例は、日本語でも「放り出す」というので、万国共通の言い回しなのかもしれませんが。

毎週送られてくる “Your Weekly Report”

毎週末にどれぐらい頑張ったか “Your Weekly Report” をメールで送ってきてくれます。こんな感じです。

Your Weekly Report 1
毎週送られてくる “Your Weekly Report”

サボった日がないか確認できます。今週は欠かさず取り組んだことが分かります。

毎日欠かさずやっています

学習ペースに波がないかを2週間前までさかのぼって確認できます。毎週課題をコンスタントに一定数こなしていることが分かります。

XP の増え方で達成感を味わえます

必ずしも勉強時間を費やせば習熟度が上がるものでもありませんが、勉強時間を毎日一定時間確保している様子が分かります。

概ね毎日30分以上かけて勉強していることが確認できます

回答が正解と認められなかった場合の異議申し立てができる

回答が正解と認められなかった場合に「私の回答は合っているはず」と異議申し立てができます。そうすると、時間はかかりますが、下の方な回答が来て認められたりします。

下の例は比較的早く返事がもらえたものですが、中国語の時は2年ぐらいかかってようやく “We now accept this translation!” が届きました。その頃には中国語については初級レベル卒業とともに Duolingo も卒業していたので、「おいおい遅すぎるよ」と思いましたが、逆に言えば、割と厳格に社内で審査して語学教材としての品質を保つことを重視しているのだろうと思います。

自分の方が正しかったと分かると、溜飲が下がります

株式を公開し、ますますパワーアップする期待

“EdTech” (教育テクノロジー)の雄、Duolingoは今年2021年6月に株式公開して、ますますパワーアップするものと思います。これまでは入門から初級レベルの学習者を対象にしてきましたが、さらに中級以上の層もターゲットにしていくのではないかと予想します。

例えば、「進化し続ける Duolingo の間隔反復学習法」の回で触れましたが、お抱えの言語教育学者が日々ユーザーの学習履歴を基に効果が高い復習方法を研究しています。実際、その結果に基づいて、それぞれのユーザに対する出題がチューニングされているようです。

また、「Duolingo podcast で多国語をまとめて学ぼう」の回で紹介した Duolingo podcast は、中級者向けのリスニング用教材を提供しています。コンテンツは様々な興味深い話題を取り上げています。今後の展開が楽しみです。

今回もよい習慣を身につけることに関係しますので、まとめ表を付けております。

Duolingoを使った語学習慣化

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