最近スーパーに行くと、乳製品ではないヨーグルトがいくつか売られています。アーモンドミルクから作ったものや今回紹介する豆乳ヨーグルトです。健康によいだけでなく、環境にも優しいのです。
各種ヨーグルトの比較
牛乳ヨーグルト、豆乳ヨーグルト、アーモンドミルク・ヨーグルトの3つを比較し、ザックリと独断と偏見で採点すると、以下のような星取表になります。ちなみにアーモンドミルク・ヨーグルトを表には上げましたが、語れるほど詳しくありませんので、この表だけに登場するのみです。悪しからず。
牛乳ヨーグルト、中でも LG21 にお世話になりました
牛乳ヨーグルトは入手性バッチリですし、種類が豊富で、最近は機能性表示食品の表示があるものが増えています。
私も以前「明治 プロビオヨーグルト LG21 」のお世話になっていました。胃で働くという触れ込みは本当なのだろうという経験をしました。アラフォーの時に、内視鏡検査で慢性胃炎が見つかり、検査したところピロリ菌が見つかりました。物心がつかない頃に井戸水で育ったためか、はたまた海外旅行でうっかり生水を飲んだためか知りませんが、胃に住み着いてしまったようです。
治療することになり、健康保険が効く除菌を受けました。抗生物質で胃に巣食ったピロリ菌を退治するのですが、保険が効くのは1次除菌と2次除菌までです。それぞれ一部異なる抗生物質で角度を変えてピロリ菌をやっつけるわけですが、上手くいきませんでした。除菌中は飲酒するなというので、禁酒して除菌しました。にもかかわらずダメでした。9割の人は2次除菌まででピロリ菌を完全除菌できるので、私が胃の中で飼っていたのは、日本では見られないよほど珍しい菌種だったのかもしれません。
2次除菌がうまくいかなくても、今では自費で3次除菌する手が残っています。しかし、私が除菌した頃はまだ3次除菌の抗生物質が治験中とのことだったので断念しました。
胃はシクシクするし、何か手を打たなければと思いました。いろいろ調べると、LG1という乳酸菌がピロリ菌の繁殖を抑制してくれるらしいということが分かりました。そこで「明治 プロビオヨーグルト LG21 」の登場です。毎朝食後のデザートに無糖タイプを食べ続けたところ、胃が楽になっていくのが分かりました。
そうこうしているうちに月日が流れて、3次除菌が自費で受けられるようになったので、早速除菌することにしました。今度こそ成功させたいので、あらゆる手を打ちたいと思いました。ところが、3次除菌を受ける前に、ピロリ菌がいるかどうか検査する呼気検査(胃の中で胃酸にやられないようにピロリ菌が出すアンモニアの濃度で評価する検査)を受けたところ、検査の陽性閾値をギリギリ上回る程度でしかありませんでした。
内視鏡検査と呼気検査の結果と照らし合わせて、お医者さん曰く「これなら除菌しなくてもいいじゃないですか」ということでした。LG21 のおかげでそこまで改善したのかもしれないとは言え、毎朝食べるランニングコストもバカになりませんでしたので、3次除菌に臨むことにしました。
3次除菌も1次と2次同様に、2週間程度抗生物質を飲み続けます。その間も LG21 を毎朝食べて徹底的にピロリ菌をやっつけようとしました。その甲斐あって、ピロリ菌を完全に除菌できました。今も2年に1度は内視鏡検査を受けていますが、胃はきれいそのものです。
ピロリ菌の3次除菌後しばらくして、LG21 から卒業することにしました。しかし、今でも LG21 には本当に感謝しています。もし、同じように何度ピロリ菌を除菌しようとしても除菌し切れないという方がいれば、LG21 を試してみるのもよいと思います。「明治 プロビオヨーグルト LG21 砂糖0」の画像リンクを貼っておきます。
その後普通の牛乳ヨーグルトを経て豆乳ヨーグルトへ
その後、普通の牛乳ヨーグルトを食べていました。しかしある時、動物性乳酸菌は大腸に定着しないということ、そして、乳酸菌のエサになる水溶性食物繊維は動物性乳酸菌のエサにはならず、植物性乳酸菌のエサだということを知りました。それだったら、動物性乳酸菌のヨーグルトである牛乳ヨーグルトではなく、植物性乳酸菌で発酵させて作る豆乳ヨーグルトの方がよいだろうということで切り替えました。
豆乳ヨーグルトは手に入りやすい2大ブランドをその時の気分で食べています。腸内フローラは菌種の数が多種多様なほどよいので、どちらか1つに絞るのではなく、どちらもいただくのがよいという考えに基づいています。脳腸相関や腸は第2の脳という言葉があります。腸を整えることは認知症予防にとって要です。
アーモンドミルク・ヨーグルトも植物性乳酸菌で発酵させたヨーグルトですが、成分表を見ると、何やらいろいろ添加物が書いてあるし、価格も豆乳ヨーグルトの2倍弱なので常食するにはちょっとどうかなと思いました。そういう理由で今は試していません。その点、豆乳ヨーグルトの方は成分表を見ても「豆乳、以上」という感じでほぼ添加物なしです。
豆乳ヨーグルト2大ブランドは「マルサン 豆乳グルト」と「ポッカサッポロ ソイビオ豆乳ヨーグルト」です。画像リンクを貼っておきます。
「マルサン 豆乳グルト」の方は長野県木曽地方の伝統発酵漬物「すんき漬け」に使われている植物性乳酸菌で豆乳を発酵させたヨーグルトです。
「ポッカサッポロ ソイビオ豆乳ヨーグルト」の方は4種類の植物性乳酸菌で豆乳を発酵させたものにイヌリンという水溶性食物繊維を添加しています。ヨーグルトがプロバイオティクスなら、イヌリンはそのエサになるプレバイオティクスで、効率的に腸内フローラを整えてくれそうな組み合わせです。
どちらも、豆腐のような出で立ちで、漬物のように酸っぱくありませんし、無糖なのも私好みです。香りはまさに「大豆」という感じです。慣れれば十分おいしいです。
私の朝食では、これら豆乳ヨーグルトにさらにこれでもかという感じで食物繊維強化のために、きな粉とすりゴマをそれぞれスプーン 1 杯ずつ入れます。牛乳ヨーグルトを食べていた時の名残です。ブルーベリーもお供です。エゴマ油またはアマニ油も入れます。糖質制限しているので、エネルギー源はこれらオメガ3脂肪酸を多く含む油で補っています。どうでしょう、なかなか健康的だと思いませんか?
それから、温暖化ガス排出量という観点では、「圧力釜を使って骨まで煮魚をいただきましょう」の回で紹介した肉牛、乳牛、エビ、鶏、魚、豆腐の 1kg あたりの地球温暖化ガス排出量を比較したグラフで示したように、乳牛は結構、温暖化ガス排出量が多いのです。一方、豆腐は比較するとずっと排出量が少ないのです。
味噌、醤油もよいと思いますが…
同じ大豆発酵食品というと、日本伝統の味噌と醤油もそうです。これらも積極的に摂っていますが、あまり摂り過ぎると塩分の摂り過ぎになるので注意が必要です。
その点、牛乳ヨーグルトにしろ、豆乳ヨーグルトにしろ、その心配はありません。ただし、砂糖などの糖質を入れて食べてしまっては、体調を整えるメリットのすべてが台無しなので注意しましょう。糖質が体にもたらす悪影響の話は「やる気スイッチが入る糖質制限」の回をご覧ください。
米国の健康誌 Health発表の「世界五大栄養食品」の一つに選ばれた大豆はイソフラボンが豊富で、更年期症状の緩和にも役に立つようなので、積極的に食生活に取り入れてボケ除けしましょう。
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