ホウレンソウはおいしい上に栄養価が高い食材です。ところが、私はホウレンソウにたくさん含まれるシュウ酸と相性が悪いようです。一生懸命ホウレンソウを食べていた頃、腎結石ができました。それに、手足の指の股が肌荒れしました。そのため、今はホウレンソウ代用品として栄養価が似た小松菜に代えました。
ホウレンソウはおいしいですが…
ホウレンソウはおいしいですよね。しかも栄養価が高いこともよく知られています。「体によいので、野菜を食べましょう、特に緑黄色野菜がいいです。その中でもホウレンソウがピカイチです」というのが通り相場でしょう。私も好きで体によいのも事実なので、たくさん食べていました。
しかし、「健診結果を見ると、ニンニクは諸刃の剣です」の回で紹介したニンニクのように、時折やり過ぎてしまう傾向があります。ホウレンソウもそうでした。
スーパーで一束買ってきたら、お浸しにしたり、オリーブオイルで炒めてソテーにしたり、具としてグラタンに入れたりして、丸ごとすべて1食で食べてしまうほどでした。加熱したら嵩が格段に減りますので、ペロリと食べられてしまいます。
しかし、何事もやり過ぎは禁物です。
まさかの腎結石
ある時、健康診断で腎結石が見つかったのです。「エッ?まさか」と思いました。
後日問診で、
医師「シュウ酸を摂り過ぎているのではないでしょうか。例えば、ホウレンソウをよく食べますか?」
私「はい。」
医師「ホウレンソウなどのシュウ酸を多く含む食材を控えるようにしてください。少し様子を見ましょう。」
私「分かりました。」
あまりのご明察ぶりに恐れ入りました。
以降、ホウレンソウを摂る量を減らしたのです。一束丸ごとから半束に半減させました。一年後の健診では見事に腎結石はなくなっていました。小さかったので、自然に排泄されたようです。
しかし、手足の指の股が荒れるのは変わらず
しかし、手足の指の股が荒れるのは収まりませんでした。ガサガサしたり、所々が少し隆起したりするのです。似たような症状は糖質をたくさん摂っていた時にもありました。糖質制限を始めてから大分改善したのですが、それでも残り続けました。
いろいろ調べると、どうもシュウ酸は体内のカルシウムと結合すると、シュウ酸カルシウムという尖った結晶になって、体の至る所に沈着するらしいのです。血管壁、皮膚、関節にもです。心筋の血管壁に溜まると心筋梗塞、脳血管壁に溜まると脳梗塞を惹き起こすようです。痛風が尿酸の結晶で起こるのと同じように関節炎も惹き起こします(文献)。
その中で、腎機能障害をお持ちの方で皮膚に影響が出る事例をいくつか見つけました(事例1、事例2)。手にできた隆起物を生検すると、シュウ酸カルシウムの結晶が見つかるというではありませんか。健康な人の例は見つけられていませんが、私の症状に非常に近いので「これだ!」と思いました。
ホウレンソウは控えて、小松菜に乗り換え
とはいえ、ホウレンソウの栄養をどうやれば、別の手段で摂ることができるのかが問題です。ホウレンソウに代わるものとして、小松菜がよさそうなことが分かりました。こちらはシュウ酸をほとんど含みません。
栄養価の比較は、いつも利用している「カロリーSlism 」というサイトで調べました。確かに巷で「ホウレンソウの代用品は小松菜」と言っていることに嘘偽りはなさそうです。食材の単位摂取量当たりのビタミンとミネラルの量が、成人1日当たりのそれらの必要摂取量に対してどれぐらいの割合なのかグラフにしてくれるので、非常に便利です。
ということで、ホウレンソウはたまの楽しみにして、最近は小松菜をよく食べます。その結果、手足の指の股にできるカサカサや膨らみが収まりました。バンザイです。
こうして、また一歩、健康への道の歩みを進めることができました。めでたし、めでたし。
コメント