ブラジルでコロナ感染がまた増勢に転じたようです。デルタ株の影響です。ブラジル・メディアの記事をいろいろな言語に翻訳してみました。
8月末時点で日本より1回目接種率は高い
The Economist が公開している8月29日時点のデータを見ると、ブラジルのコロナウイルス予防接種率は1回目が 74.9% 、 2回目が 33.3% で、日本のそれぞれの数字が 60.7% と 48.5% ですので、日本と比べると、1回目接種率は日本より頑張っています。コロナの感染者数と死亡者数も頑張っていて、日本はどちらも上昇していますが、ブラジルはいずれの数字も下降傾向です。中国製のワクチンも使って、供給してもらえるものは総動員してのワクチン接種が奏功しているように見えます。ちなみに、中国の同じ数字を見ると、1回目接種率が 122.6% で、2回目接種率が 40.9% です。1回目接種率が 100% を超えている理由が解せませんが、例えば、 22.6% の人が2回目接種の期間を待ち切れずにもう1回打ったと解釈すれば、2回目接種率は 63.5% なので、かなり集団免疫に近い状態と思います、水疱瘡並みの感染力を持つとされるデルタ株がなければ。
予断を許さない状況
Jornal de Brasília によれば、アメリカのワシントン DC に当たり、首都ブラジリアがある O Distrito Federal (略称 DF) の状況を伝える記事を引用しますと以下のようです。
Após algumas semanas somente aumentando ou se mantendo estável, o Índice de Transmissibilidade começou a aumentar e está em 1,04.
出所: Jornal de Brasilia
1,04 という数字がミソです。ちなみに、ブラジルでは数字を読むとき、カンマが小数点を意味して、ピリオドの方が千の位の区切りを意味することに注意してください。
知っている言語にいろいろ翻訳
英語にしてみましょう。
After some weeks increasing a little or keeping stable, the transmissibility index has started to rise and stands at 1.04.
中国語にすると、
稍微增加或保持稳定的几周后,传染指数刚开始涨起来现在是1.04。
日本語では、
わずかな増加または安定していた数週間後、感染指数は上昇し始め、現在は1.04です。
#スペイン語はまだまだ立ち上げ期のため遠慮しておきます。
原文のブラジル・ポルトガル語にある “o Índice de Transmissibilidade” は、おそらく正式な言い方をすると、Número efetivo de reprodução / Effective reproduction number / 有效传染数 / 実効再生産数 のことだと思います。ここでは原文の言い方で直訳してみました。
実効再生産数が 1.0 を超えているということは感染がまた拡大傾向に転じたということです。デルタ株恐るべしです。みなさんはワクチン接種お済でしょうか?
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