「お風呂にタオルは必要ありません」と書くと、「では、何を使って体を洗うのか?スポンジか?」という質問が飛ぶでしょう。いいえ、違います。素手で洗えばいいのです。なぜ、手や顔を洗う時は素手で洗っているのに、どうして体になるとタオルが必要なのでしょうか?
手や顔を洗う時は普通、素手で洗う
先ず、手や顔を洗う時は普通、素手で洗います。タオルを使う人は稀だと思います。特に、夏場など汗をかくと、手や顔を日に何度も洗いたくなります。そういう時にタオルを使ってゴシゴシ洗うと確実に肌を一番外側で保護している角質層を破壊してしまいます。肌が弱い人は肌荒れの原因になること請け合いです。
それを知ってか知らずか、おそらく習慣的に手や顔は素手で洗います。それで十分なわけです。タオルを使ってゴシゴシ洗わないと匂ってくるということもないでしょう。手や顔は常に露出していて、体の中で一番過酷な環境に置かれているので、肌が丈夫にできています。それでも、素手で洗っていて何の支障もありません。
では、衣服に覆われ保護されていて、肌も薄めの他の体の部分はどうなのでしょう。同じです。別段特別な差があるわけではなく、扱いは同じでいいはずです。顔と同じように皮脂腺が多い胸や背中なども、顔を素手で洗っていて何の支障もないのですから、タオルを使う必要はないのです。
背中は手が届くか微妙だが、手はあるー肩甲骨はがし
胸に手が届かない人はいないでしょう。問題なく手で洗えるはずです。では、背中はどうでしょうか。
やせ型から中肉の方であれば、体の部位で手が届かないところはほぼないと思います。少々ふくよかな方は背中に手が回らない人もいらっしゃると思います。体の堅い人もそうでしょう。
ダイエットして背中に手を回せるようになりたいと思った方は、16 時間断食と糖質制限のどちらか一方、もしくはその両方を試してみてはいかがかと思います。我々は夫婦ともスッキリした体型になりました。
嫁の方は寝ている時に時々いびきをかいていて、一緒に寝ていると何事かと叩き起こされることがありましたが、今はすっかりそのようなこともなくなり、夫婦ともども安眠することができています。嫁の首周りの肉が落ちたせいでしょう。
体の堅い人は、肩甲骨の可動範囲を広げるために肩甲骨はがしの筋膜リリースストレッチがいいのではないかと思います。Youtube で 「筋膜リリース」、「肩甲骨」をキーワードにして検索してみると、いろいろなやり方が出てきますので、試してみてください。フォームローラーを使う方法もありますが、特に必要ではありません。
私は、手を左右それぞれの肩に乗せて、ゆっくりとできるだけ大きな動きで前転・後転させる体操が気に入っています。これを毎日暇を見つけてはやっています。私の場合は、これを数か月続けているうちに、背中に手を回すと、両手の指先がともに首の付け根まで届くようになりました。首や肩の凝り解消にも持って来いです。
体洗いにタオルは不要だが、体を拭う必要はあるー手拭
体を洗うのにタオルは不要ですが、風呂上りに体を拭う必要はあります。「やっぱり、バスタオルは要るでしょうが」という声が聞こえてきそうです。いいえ、必要ありません。ただし、別なものは必要です。日本には古来から伝わる素晴らしいものがあります。そうです、手拭です。
タオルでもよいのですが、なぜか使っているうちにすぐに穴が開くことに気がつきました。風呂上がりに体を拭った後に洗うわけですが、ふんわりとした肌触りが好まれるせいか、手洗いでも洗濯機で洗っても、すぐに織りがほどけてきて穴が開いてしまいます。
そこで、物珍しさから嫁と子どもが買って来たのはいいですが、それっきり使われることなく死蔵されていた手拭があることを思い出しました。それを引っ張り出してきて使ってみることにしたのです。
当たりでした。木綿を平織りした布なので、タオルのような肌触りではありませんが、体を洗うのではなく拭うだけなので、すっと水を吸い取ってくれれば十分なのです。平織りの布なので、手洗いも簡単です。洗濯機で洗っても傷むこともなく、何年経っても穴が開くことも、ほつれることもありませんでした。おかげで10年間使い続けることができました。家電などの耐久消費財並みです。
さすがに最近破れてしまい、とうとう100 円ショップで二代目に買い換えました。先代と同じくしっかり撚られた糸目で、これも10年持つのではないかと期待しています。
最後は脱石鹸・ボディーソープの勧め
最後に脱石鹸・ボディーソープについて触れます。最近、長年温めていた脱石鹸に踏み切りました。タオルでゴシゴシならず、素手で優しく擦る程度で体を洗うことに慣れてくると、素肌の常在菌が居着いてくれるようになるはずです。この域に達したら、石鹸やボディーソープを使わず、お湯だけで体を洗うことをお勧めします。
特にボディーソープは疑問が多いです。私自身 30 歳前後まではボディーソープで特に支障なかったのですが、その後肌に湿疹が出るようになって、純石鹸に切り替えた経緯があります。いわゆる合成界面活性剤がボディーソープには使われていて、皮脂や垢などの汚れを効率よく洗い流してくれるのでしょうが、素肌に居着いていた常在菌もろとも洗い流していたのでしょう。
湿疹とは自己免疫反応による炎症の一種ですので、常在菌がいなくなって肌のバリア機能が衰えると、異物が肌から直接体に入り込んできます。その結果、異物を退治するために過剰に免疫反応が起きて湿疹になったのだと思います。
純石鹸ならまだしも、合成界面活性剤は他の家庭用洗剤などと本質的には同じで、石鹸に比べて洗浄力が強いです。ラウラミドプロピルベタイン、コカミドプロピルベタイン(ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液)、ラウロイルメチルアラニンNa などがそれです。洗い過ぎにご注意を。
その後石鹸で 20 年ぐらい特に問題なくきましたが、ここに来て、石鹸でも洗い過ぎかと思い、止めてしまいました。そのいきさつは「長年温めていた脱石鹸に踏み切りました」の回をご覧ください。素手で体を洗う程度でも、ちゃんと垢を落とせます。垢のような腐敗するものがなければ、体臭もありません。肌の調子も快調です。他の人に迷惑をかけるということもありません。「そんなことしたら、臭いがしてくるから止めて」と言っていた嫁も、今では「確かに体臭しないね」と納得しています。ご興味があれば試してみてください。
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