英語でスペイン語を学ぶ場合は、SpanishDictというサイト/アプリがひょっとするとDuolingoより良いかもしれません。 徐々に間隔を延ばす復習法の方が「間隔反復」と呼ばれて有名で、Duolingoはこちらの復習方法を採用していますが、実はSpanishDictが採用している一定間隔復習方法の方が長期記憶の定着にはよい結果に結び付くようです。
英語でスペイン語を学ぶ場合、Duolingoに勝るかも
Duolingoも1日1回レッスンしないと叱られる仕組みなので、習慣化できる前の尻たたき効果がありますが、このSpanishDictも毎日単語とその例文と英訳をメールで送ってきてくれます。毎日1語ずつですが確実に覚えていけば、1年で365語覚えることができます。
もちろん1日で覚えてしまえるほど人間の頭はよくありません。しかし、ちゃんとレビューもしてくれます。
その日の1週間前、2週間前、3週間前…にメールを送ってくれた単語が並んでいます。これはヒトが記憶を定着させる効果的な方法として定期的に復習するというものがあります。実に理に適っています。
定期的に復習すると長く記憶に残る
毎日やっていたことや毎週やっていたことは昔のことでもよく思い出せるというご経験をお持ちではないでしょうか?私の場合ですと、子供の頃に毎週楽しみにしていたテレビ番組は細かな筋書きまでよく覚えていたりします。
それもそのはず、心理学の研究で均等間隔の復習で長く記憶できることが証明されています。『指なぞりで記憶力が向上する』の回で紹介した『進化する勉強法』の中で、復習する間隔を徐々に延ばしていく場合と一定間隔で復習する場合とでどちらがよく記憶に残るかテストした研究を紹介しています。最後に復習した日から2日後のテストの結果を見ると、
徐々に間隔を延ばす復習方法よりも、均等な間隔で復習する方が、長い間覚えていられる
竹内 龍人. 進化する勉強法:漢字学習から算数、英語、プログラミングまで (Kindle の位置No.1572-1573). 株式会社誠文堂新光社. Kindle 版.
そして一夜漬けのような一時期に集中して勉強するよりも分散して上のような一定周期で記憶を呼び起こしてあげる方がよいことも書かれています。
徐々に間隔を延ばす復習方法も復習直後は成績がよい
徐々に間隔を延ばす復習方法も劣っているところばかりではありません。 最後に復習した日から2日後のテストの結果では一定間隔復習方法に負けていましたが、最後の復習から10分後にテストをした成績では 一定間隔復習方法より成績がよかったのです。
徐々に間隔を延ばす復習法の方が「間隔反復」と呼ばれて有名で、Duolingoはこちらの復習方法を採用しています。Duolingoで勉強していると、あるテーマに関するレッスンのまとまりの最後に間違えた問題を復習するようになっていて、その後忘れた頃にまた出題されるような心憎い仕組みになっています。
しかし、語学は長期に定着させたい記憶の代表的なものですので、一定間隔復習方法の方が理に適っていると言えるでしょう。SpanishDictが採用しているのもうなずけます。
習慣化は1日単位と1か月単位でスケジュール化
一定間隔で分散して復習するのがより効果的な勉強方法だという話をしてきました。これは語学に限らず習慣化したいことすべてに当てはまるのではないでしょうか。多分、学校の授業の時間割もそのようなことを意識して組まれているのではないかと思います。
考えてみると、1日と1年は天体の動きで決まっている周期なので変えようがありません。これらの周期には従わざるをえません。ですので1日単位のスケジュール化は生理的にも効果的なはずです。しかし、1年単位はちょっと記憶を呼び起こす周期に使うのはちょっと長すぎます。
一方、1週間と1か月はヒトが勝手に決めているものなので、生理的なところに結び付いていません。ですので、もしかしたら1週間ごとに復習するより、5日ごとまたは10日ごとに復習する方がより効果的かもしれません。個人差もあるようなので、ここはそれぞれでチューニングが必要そうです。
私の場合は1日の中では朝食後にブラジル・ポルトガル語⇒出勤途中に中国語⇒昼休み中に英語⇒帰宅途中にスペイン語というスケジュールにしています。そして、それぞれの教材を1冊通しでやるのに概ね1か月ぐらいで済むものを選んで、その書籍を何度も繰り返し勉強しています。私にはこの1日と1か月の組み合わせで周期化する方法が習慣化するのに一番に合っていると考えています。
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